診療内容

このようなことでお困りではないでしょうか?

  • ひどく落ち込む
  • 常に不安
  • 心配事が頭から離れない
  • 急に不安におそわれる
  • 寝付けない
  • 眠れない
  • 朝早く目が覚める
  • やる気が出ない
  • 楽しめない
  • 興味がなくなった
  • 頭が回らない
  • 集中できない
  • 決断できない
  • 自信が無い
  • 自分はだめな人間だと感じる
  • 人前で過剰に緊張する
  • 過剰にイライラする
  • 動悸がする
  • 理由もなく胸が苦しくなる
  • 緊張すると腹痛や下痢になる
  • 常に人の目や周囲が気になる
  • 不潔がひどく気になる
  • ドアの施錠がひどく気になる
  • 確認をしないと気が済まない
  • 体調不良があるのに検査では異常がないと言われる
  • 痛いのに原因が分からない

このような疾患が原因かもしれません

うつ病
「気分がずっと落ちこんでいる」
「何も楽しめず興味がなくなった」
「何もやる気が起きない」
「食事が美味しくなく体重が減った」
「思考力が落ちた」
「決断できない」
「自分を責めてしまう」
などの症状が続き日常生活に影響が出ている場合、うつ病の疑いがあります。

しかしそれが治療を必要とするものなのか自分自身で判断することが難しい場合も少なくありません。内科など身体的な検査では明らかな原因がみつからないこともあります。
原因としてはお仕事をされている方では過労や人間関係のストレス、主婦の方では引っ越し、子育て、介護疲れなどが挙げられます。その他にも離婚や死別などのライフイベントや災害などが原因になることもあります。
うつ病で苦しむ方は近年増加傾向にあり、日本ではおよそ10~15人に一人が生涯に一度うつ病を経験すると言われています。誰がいつなってもおかしくない身近な病気です。

うつ病は患者さん本人の気持ちの問題ではなく、脳の働きが低下したために症状を引き起こす病気です。治療としは十分な休養と薬物療法、認知行動療法等の精神療法が3つの柱になります。早期の治療が経過にも良い影響を与えます。一人で悩み苦しまず、是非ご相談下さい。
適応障害
ストレスに関連して心のつらさや体のつらさが現れ日常生活に支障をきたす障害です。
職場であれば仕事の量的負担、仕事の質的負担、対人関係上の負担、異動等の環境変化、家庭では夫婦間の問題や育児に関連する悩み、介護問題など、日常生活上、誰もが様々なストレスにさらされる可能性があります。その中で多くの方々がバランスをとって生活していますが、ふとしたきっかけでバランスが崩れ問題対処がうまくゆかなくなると心や体に様々な症状が出てきます。憂鬱な気分、不安などの精神症状や、頭痛や肩こり、動悸やめまいなどの身体症状がよくみられます。
ストレスとなる原因や状況がはっきりしていることが多いため、その原因から離れることで症状は徐々に軽快します。しかし、その原因から簡単に離れられない場合も少なくありません。そういった場合は症状を緩和するための薬物療法や精神療法が必要になります。放置するとうつ病に発展する可能性もあり早期の対応が重要です。まずは気軽にご相談下さい。
睡眠障害
「眠ろうと思ってもなかなか寝付けない」
「夜中に何度も目覚めてしまう」
「早朝に目が覚めてしまう」
「良く眠った感じがしない」
「足がムズムズして眠れない」
などによって著しい苦痛や日常生活に支障をきたした状態を不眠症といいます。

睡眠は、心身の疲労回復だけでなく記憶の定着や免疫機能の強化などの役割ももっています。
健康維持のため睡眠はとても大切であり、睡眠のトラブルは高血圧や糖尿病との関連も報告されいます。質の良い睡眠確保が健康な日常生活へとつながります。

睡眠障害の原因には様々なものがあります。一つの原因としては、しっかりと眠りたいと思うあまり、眠れないこと自体を恐れてしまい、神経が過敏になり更に眠れなくなるという悪循環をきたす精神生理性不眠があります。また、加齢による睡眠の質の変化や、ストレスや心配事によって寝付けないということも比較的多くみられます。うつ病の症状であることもあります。その他、特殊なものとしてはむずむず脚症候群(レストレスレッグズ症候群)、睡眠時無呼吸症候群などがあります。

睡眠障害の原因を十分に検討することが適切な治療につながります。睡眠でお困りのことがあれば、気軽にご相談ください。
全般性不安症
以前は不安神経症と言われていたものです。
「何もかも心配」
「悪い病気にかかっていると感じる」
「飛行機に乗ると事故にあいそう」
「今後自分には嫌なことが起こる」
「薬を飲むとひどい副作用が出ると思う」

など、様々な日常の出来事に関して慢性的に過剰な心配をしてしまい、自分ではそれをうまくコントロールできずに著しい苦痛を伴い日常生活に支障をきたす状態です。それに付随して緊張感、イライラ感、疲れやすさ、落ち込み、肩こり、頭痛、睡眠障害、動悸や発汗などの苦痛を伴うことがしばしばあります。

性格の問題ではなく脳内でセロトニンという神経伝達物質の機能が低下していることが考えられています。そのため治療としてセロトニンの機能を高める薬物療法が有用とされています。また、物事を極端に悪い方向に捉えてしまう悪い癖がついていることも多く、精神療法としてその癖を修正する認知行動療法も有用とされています。もともと心配性だから仕方ないと我慢せずに、気軽にご相談ください。
パニック症
突然理由もなく動悸や呼吸困難感、発汗、めまいなどの発作が出現し、そのために生活に支障が出ている状態をパニック症といいます。
パニック発作は多くの場合20~30分くらいでおさまりますが、死んでしまうのではないかと思うくらい強い苦痛を感じるため、発作に対して強い不安や恐怖感が生まれます。また発作が起きたらどうしようと不安になり(これを予期不安とよびます)、過去に発作を起こした場所や起きやすい場所や状況を避けるようになります。例えば電車やエレベーターの中などは逃げ場がないと感じ、外出自体に苦痛を感じるようになります。適切な対処をしないと行動範囲が狭まり社会生活が困難になります。
さらに症状が悪化するとうつ病を併発することもあります。

パニック症は決して珍しい病気ではありません。薬物療法、認知行動療法が有用です。我慢して症状を悪化させずに早期に治療を始めることが大切です。まずは気軽にご相談ください。
社交不安症
「人前に出ると緊張感が抑えられず苦しくなる」
「人前で緊張して汗が止まらない」
「人前で声が震えて話がうまくできない」
「周囲の視線が気になり人にどう思われているのか常に気になる」
「人前で緊張して字を書くことができない」
「面と向かって他人と食事ができない」
このような対人関係上の症状から日常生活、社会生活に大きな支障をきたしている状態を社交不安症といいます。

例えば学校の授業や会社の会議などで発言や発表をするときに緊張をするのは普通ですが、
上記のような症状のため何カ月も前から思い悩み、授業や会議に出席できないとなると日常生活や社会生活に支障をきたしている状態と考えられます。適切な対処をしないと悪循環に入り活動が困難になってしまうことも少なくありません。症状が悪化する前に治療を始めることが大切です。まずは気軽にご相談ください。
強迫症
「手を何度も洗わないといられない」
「戸締りをしたか何度も確認してしまう」
「数字が気になって仕方ない」
「ガスの元栓が漏れているか気になる」
「段差が気になって仕方ない」
「人に危害を加えたと考えてしまう」
「何度確認しても不安が消えない」
このような症状から何度も同じ確認を繰り返すことで日常生活、社会生活に支障が出ている状態を強迫症といいます。

自分では馬鹿げていると思っても、意思に反して頭に考えが浮かび、払いのけられない考えを強迫観念と呼びます。そしてその考えや不安から逃れるためにする行為を強迫行為といいます。確認したから大丈夫、手を洗ったから大丈夫と頭では分かっているのに止められないというのが病気の特徴です。症状が悪化すると確認に長時間を要し、約束に遅刻したり、外出先でも家の戸締りが気になり、確認のために家に帰らないと不安で落ち着かなくなったりと日常生活、社会生活に支障がでてきます。
こころの病気であることを知らない人も多いのですが、治療によって症状緩和できる病気です。症状が悪化する前に治療を始めることが大切です。まずは気軽にご相談ください。
身体症状症
強い苦痛を伴う、または日常生活に混乱を引き起こすような身体症状があるにも関わらず、
身体的検査をしても明らかな異常が指摘されない状態を身体症状症といいます。
その身体症状を深刻と考えすぎ、持続する強い不安が出現し、それに対して過度に医療機関を受診してしまうことも起こります。
その身体症状は多岐にわたりますが、痛み(頭、腹部、背部、関節、手足、胸、排尿時痛)や、胃腸症状(吐き気、腹部膨満感、嘔吐、下痢など)、胸の苦しさ、めまい感、しびれ、倦怠感などが多くみられます。元来の過敏性もありますが、ストレスが誘因になっていることも多く、環境調整や薬物療法が症状緩和に有用です。どこで相談して良いか分からなくなってしまうことが多い疾患ですが、最善を尽くしますので気軽にご相談ください。
過敏性腸症候群
「学校に行こうとすると急に腹痛が出る」
「出社しようとすると下痢になる」
「遠出をするとなるとおなかが張る」
などの症状で、内科で腸の検査をしても特に問題は無い状態が過敏性腸症候群といわれます。

また、その症状のため生活の質が大きく低下します。日本においては10~15%の方にみられるというデータもあり非常に頻度の高い病態です。不安やストレスが関係しているとされ、生活習慣の改善やストレスケアが重要です。また症状緩和に薬物療法も有効であるため、一人で悩まず気軽にご相談いただけたらと思います。
双極性障害(躁うつ病)
気分が高揚していつもより活動的になる躁状態と憂うつで無気力なうつ状態が繰り返し出現する病気です。
躁状態の症状としては、眠らなくても活発に活動する、次々とアイデアが浮かぶ、爽快で極端に幸せな気持ちになる、自分が偉大な人間だと感じる、大きな買い物やギャンブルで浪費をするといったことがみられます。感情の高揚を中心として、思考・意欲・行動などの面において抑制が難しい状態となります。
これに対してうつ状態では基本的にうつ病と類似の症状がみられます。ただし、うつ病では不眠、食欲不振となりますが、双極性障害のうつ状態では眠りすぎる、食べ過ぎるという状態になることも多くみられます。

気分の波は誰にでもあって自然なものです。嫌なことがあれば落ち込み、良いことがあれば楽しい気分になることは当たり前で、もちろん病気ではありません。しかし、周囲の人たちが心配になるほど気分の波が大きく、そのために日常生活、社会生活に支障が出ているようであれば、それは双極性障害かもしれません。

また、うつ病の診断で治療を受けているにも関わらず、なかなか回復に向かわないような場合には、いま一度双極性障害の可能性に関して診断を見直す必要があります。治療方法が異なりますので、ご心配の方は相談にいらして頂ければと思います。
統合失調症
「頭の中が騒がしく考えがまとまらない」
「その場にいない人の声が聞こえる」
「音や気配に敏感になった」
「自分の考えが他人に伝わっている」
「誰かに見張られている」
「悪口を言われている」
「人の視線が刺さるように感じる」
「自分の情報が勝手にインターネットで拡散している」
などの感覚が続く場合、統合失調症という病気の疑いがあります。

このような症状があれば外出も苦痛になり疑心暗鬼になって日常生活に大きな支障がでます。
統合失調症は神経ネットワークのトラブル、特にドーパミンという物質のバランスが崩れることで起きる「脳」の機能障害であり、100人に1人の割合で発病すると言われています。治療にはドーパミンの機能を調整する薬物療法が最重要です。早期発見、早期治療が経過に大きな影響を与えるとされています。
ご自身、ご家族など身近な方に思いあたる症状がれば、早めにご相談ください。