院長コラム
東京マラソン・新型コロナウイルス
2020年3月1日(日)に東京マラソンが開催されました。
新型コロナウイルスの感染拡大阻止対策として、約36000人の一般ランナーの参加を中止し、エリートランナーと車いすマラソンエリート選手が東京の街を駆け抜けました。
私も今年で3度目の出走を楽しみにし、調整していたのですが、感染の現状を鑑みると中止は妥当な判断だったと思います。とは言え、一般ランナーながら私も目標を失って落胆し、節制していた反動でヤケ食いに〝走り“、食べ過ぎて自己嫌悪になりました。
今回の東京マラソンは、東京オリンピック男子代表の最後の1枠がかかった重要なレース。思いがけずテレビの前で観戦することとなりましたが、前半から日本記録を大きく上回る戦いが繰り広げられ、果敢に攻める選手たち、特に井上大仁選手の姿に強い思いを感じて胸が熱くなりました。
箱根駅伝で活躍した、私が同姓同名の伊藤達彦選手は出走しませんでしたが、伊藤選手と同じくらいファンの大迫傑選手が自らの日本記録を更新し、日本人トップ、全体では4位でゴールしました。激走する大迫選手を応援しながら、ここに至るまでの道のりや、計り知れない程の努力やプレッシャーがあったであろうことを思い、涙腺が緩んでしまいました。大迫選手の自分を超える強さに感動しました。私は出走できなかった東京マラソンですが、その悲しさも吹き飛ぶ勇姿をありがとうございました!
現在、世界中で新型コロナウイルス感染症への対策が試行錯誤の中実施されています。有効なワクチンや治療薬の開発が待たれますが、現在の私たちにできることは感染拡大阻止のための冷静な判断と行動かと思います。やはり恐怖はありますが、過大評価せず、されど過小評価することなく対応できたらと考えています。